洗浄の可能性を
広げたい。
新しい洗浄技術の開発の背景には社長の社員に対する熱い思いがあった。
世界から見ても日本はまだまだフードテックに後れを取っている。
イトデンエンジニアリングとフードテックとの化学反応で生まれたWashinity。
今回はそんな洗浄技術を導入したWashinity-Nの開発ストーリーを紐解いていく。
プロフィール
※内容は取材当時のものです。
社運をかけた
一大プロジェクト
構想から約3年。約半年の製作期間を経て社長の想いが形になる。
コロナ禍で受けたダメージをバネに、もっと社員の活躍を家族や友人に伝わるような仕事をしてもらいたい。
私たちはまず地元・姫路の名物であるそうめんを完璧に洗浄することをゴールに走り出した。
人が作るより美味しいものがロボットにも作れるのでは?前代未聞のプロジェクトが始まった。
miyasako
社長からそうめんを洗いたい、と聞いたときは驚きました。
普段あまり料理はしないのでどういう動きが必要なのか、全く想像がつきませんでした。
まずは社長が思い描いていることをしっかり理解すること。それがないと前に進めないなと感じました。 どうにかしてその社長の思いを形にしたいと思いました。
kaku
今まで携わっていない分野だったので麺をきれいにするイメージがつきませんでした。
どうすればきれいになるのか…。
店舗のオープン日程が決まっていたので、短時間で制作しなくてはならないプレッシャーがありました。
トライアンドエラー
の日々
プロジェクトが開始され、洗浄の奥深さに気づく。
「世の中にないもの」を作ることは容易ではなかった。
kaku
最初はジェット振動機を使うことは考えていませんでした。
洗濯機のように水流を作ってみましたがうまくいかず。
実験を重ねていくうちにいろいろ情報を得て現在の形にたどり着きました。
何度も何度もテストを繰り返してどの条件が合うか、議論しては検証したことが印象に残っています。
粉っぽくなったり、ぬめりが取れなかったり...中々うまくいきませんでした
実際に店舗へ稼働している様子を見に行った時に見た、お客さんの生の反応は忘れられません。滑らかに動くロボットに驚いていて、作ってよかったと実感しました。
自分が携わったものが消費者の目に映っていることがとても嬉しかったです。
miyasako
まず気にしたことは“美観”です。
普段工場の中にあるものを店舗に置いたときにどうしたらかっこよく見えるのか、やわらかい印象になるのか、見せ方にも大変悩みました。
設計者としては無事に稼働するためにもっともっといろいろと作りこみたかったです。
完成した時は不安と喜びが混じったような気持ちでした。
とにかく安全に動いてくれ!という思いでいっぱいでした。
出来上がった製品はもはや自分の子どものように感じています。
地球をまるごと
洗いたい。
この洗浄技術は麺類のみならず、他の食品やあらゆるものに対応できる可能性を秘めている。
まずは地元姫路から、そして国内。ゆくゆくは世界をも視野に入れて、
若者と一緒にこれからも走り抜けていきたい。